pronoPointsScan

pronoPointsScanは、Apple社iPad Pro のLiDAR機能により3D点群を取得しファイルへ出力することができるアプリです。

“pronoPointsScan”は、iPad Pro ・iPhone12 ProのLiDAR機能により3D点群を取得することができます。取得した点群にはカメラ画像の色情報も付加されます。この点群データは、その場でプレビュー表示ができます。さらにXYZRGB形式のテキストファイルへ出力することができますので、CAD、CGアプリで広く利用可能です。弊社のVRシステム「pronoDR バージョン3.0」にインポートし、CADデータと現実世界の3D点群を重ねてVR表示することもできます。

Apple社のApp Storeダウンロード可能です。

開発の背景や経緯

3次元データのスキャンを行うためには、従来は数百万〜一千万円の価格帯のスキャナを用いる必要がありましたが、近年はLiDARなどの技術を採用した比較的安価なスキャナが普及し広く利用されるようになってきました。特に、今春に発売されたApple社のiPad ProにもLiDARが搭載され、3次元スキャンの敷居が一気に下がりました。また、3次元データのスキャン需要は、製造業だけでなく、建設業、土木、測量そして、個人ユースにてニーズがあります。このような動向の中、弊社は、LiDAR搭載のiPad Proを使った3次元スキャンとその応用について研究を始め、このアプリを開発しました。2020年6月には、3Dメッシュを取得することができるアプリ”pronoMeshScan”をリリースいたしましたが、そのソフトウェア技術を発展させ、”pronoPointsScan”ではより細かな点群に併せて色情報も取得することができます。これにより、計測や設計などの業務にさらに活用していただけるものと期待しています。

機能・特徴

1)点群スキャン機能

アプリを起動後、スキャンしたい対象にかざしてスキャンボタンを押すことで、実物の画像に重ねてスキャン結果の点群が表示されます(図1)。ボタンを1回押すごとに、そのときに見えている範囲の点群が取得されます。位置を変えて繰り返しボタンを押すたびに、点群が重なって取得されていきます。

図1スキャン中の表示

2)点群ビューワ

スキャン途中の点群のみを表示し確認することができます(図2)。

図2点群ビューワでの表示

3)ノイズ除去

ノイズと判断される点群を自動で除去し、必要な点群のみを取得することができます(図3)。

4)点群データの保存と読み込み

取得された点群データは端末内に保存することができます。保存したスキャンデータは、ファイル名一覧(図4)から選んで再びビューワーで表示することができます。これらのファイルは、iOS標準のファイルアプリで、「このiPad内>pronoPointsScan」フォルダ内に保存されています。そこからiCloudなどを経由で他のPCなどの環境へコピーすることができます。
※ファイルのコピーについて詳しく知りたい場合は、このリンクより確認が出来ます。

図4保存ファイル名の一覧表示

5)VR表示への応用

PCにコピーした点群ファイルをpronoDRバージョン3.0にインポートしてVR表示を行うこともできます(図5)。バーチャル空間上で形状の確認や計測などを行えます。

図5pronoDRでのスキャンデータのVR表示

<ライセンス・購入方法>

App Storeから入手可能です。無料で全機能を使用出来ます。ロックが解除されていない状態では、3D点群を取得できる回数が5回までに制限されますが、点群データをファイルへ出力することは可能です。App Storeで課金していただくことにより、その制限を解除できます。価格は860円です。弊社ではスキャンデータをお客様の仕事に実際に使っていただけるかどうかをまず試していただきたく、少ない点数ですがファイルへの出力までお使いいただけるようにしました。

<動作環境>

LiDAR搭載の端末でのみご利用になれます。現在の対応端末は以下の通りです。
・iPad pro
・iPhone12 Pro
・iPhone12 Pro Max

<商標について>

Apple、iPad Pro、iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。App Store、iCloudは、Apple Inc.のサービスマークです。