株式会社デンソーエアクール
企業概要:長野県安曇野市に本社を構え、バスや建設機械、農業機械向けの車両用空調機器、業務用・住宅用空調機器、熱交換器の設計・開発・製造を手掛けている。
課題
設計段階での確認不足と現場連携の課題によるコスト増
多品種少量生産の短いサイクルでの開発において、設計段階での3D CADや2D図面によるデザインレビューでは操作性やスケール感などを十分に確認できず、製品製作後に問題が発生し修正に大きなコストと時間がかかっていた。また、3D CADモデルに慣れていない製造現場のスタッフから有効なフィードバックを得る手段が不足していた。
成果
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製造現場との連携強化と生産効率の向上
1. 実物大の表示とシミュレーション
製品が実物大で表示され、設計段階での操作性や作業姿勢を詳細にシミュレーション可能になった。
2. 直感的なフィードバック共有
3D CADを扱えない人でもVR内で簡単に線を引いたり、マーキングができ、設計への具体的なフィードバックをCSV形式で共有可能になった。
3. 試作・修正コストの削減
製造前に問題点を発見しやすくなり、試作品の修正や手戻りを大幅に削減できた。
4. 設計と現場の連携強化
設計者が現場の視点を取り入れやすくなり、生産現場との連携が活性化した。